AWS IoT 再入門ブログリレー – Amazon Location Service編

AWS IoT 再入門ブログリレー – Amazon Location Service編

Clock Icon2021.05.27

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こんにちは、CX事業本部の若槻です。

本企画は、弊社チームIoTメンバーが初心に返ってIoTサービスについて学びなおし、解説してみようというものです。本記事では、『Amazon Location Service』について紹介します。

Amazon Location Serviceとは?

Amazon Location Service(またはAmazon Location)は、地図や位置情報などの地理情報リソースを管理し、またこれらのリソースにAPIやSDKでアクセスしてアプリケーションに統合することができるAWSサービスです。

現在、Amazon Locationでは以下の4種類のリソースを利用することができます。

  • Maps
  • Places(Place indexes)
  • Geofences(Geofence collections)
  • Trackers

Maps

Mapsを使用すると、ライブラリを介してアプリケーションに地図を埋め込んで表示することができます。Mapsの地図はパートナープロバイダーであるEsri社またはHERE Technologies社が提供する6つのスタイルから選択できます。

  • Esri Light:基本的なスタイルの地図。
  • Esri Street Map:道路、鉄道、公園、建物などの境界が強調されている。
  • Esri Navigation:モバイルデバイスでのナビゲーション用途。道路、鉄道、その他の交通機関が強調されている。
  • Esri Dark Gray Canvas:暗いグレーの背景を使用し、目的のコンテンツが強調されるようにしている。
  • Esri Light Gray Canvas:薄いグレーの背景を使用し、目的のコンテンツが強調されるようにしている。
  • HERE Berlin:2.5Dの建物が配置されている。

下記はMapsの地図をアプリケーションに埋め込んだ様子です。地図はタイル単位で表示され、拡大や縮尺、移動などのインタラクティブな操作が可能となります。

Places

Placesは位置情報を示すインデックスです。PlacesのAPIを使用することにより住所と緯度経度の相互変換(ジオコーディング、リバースジオコーディング)が可能です。こちらもEsri社またはHERE Technologies社が提供するインデックスから選択できます。

PlacesとMapsの機能を組合わせることにより、ユーザーに対して地図上での検索機能やマーカー表示機能を提供することができます。

Geofences

Geofencesを使用すると、任意のジオフェンス(地図上の仮想境界)を作成して保存し、管理することができます。

Geofencesの境界はアプリケーションに組み込んだMapsの地図上で視覚的に表すことができます。

Trackers

Trackersは、デバイスから位置情報の更新を受信し、デバイスの現在位置や位置履歴を照会することができる機能です。このTrackersをGeofencesにリンクして、Geofencesの境界へのデバイスの出入りを監視することができます。

下記ではMapsの地図上にTrackersとGeofencesを表示しています。デバイスが搭載された車両がGeofencesの境界に入ったこと(Enter)をトリガーにして視覚的なイベントを発生させています。

また、次の記事のようにTrackersのGeofencesの境界への出入りをトリガーにしてAmazon EventBridgeなどへイベントを発行し、通知などを行う実装も可能です。

利用可能なリージョン

  • US-East (N. Virginia)
  • US-East (Ohio)
  • US-West (Oregon)
  • EU (Ireland)
  • Asia Pacific (Tokyo)

Amazon Location Service FAQsより。

価格

Amazon Locationには、モバイルデバイス資産の用途ごとに以下の3種類の従量プランがあります。

地図、位置情報の表示 追跡 ルーティング
Request-Based Usage Yes No No
Mobile Asset Tracking Yes Yes No
Mobile Asset Management Yes Yes Yes

詳しくは下記をご覧ください。

おわりに

Amazon Location Serviceについてのご紹介でした。

地図の表示や位置情報インデックスなどの基本的なロケーション機能を抑えつつ、ジオフェンスやトラッカーなどのモバイルやIoTデバイスなどと親和性のあるユニークな機能も備えており、まだまだAWSの中では新興サービスではありますが、要件に応じてはフィットするシチュエーションがありそうだと感じました。

参考

以上

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